PPAP(Production Part Approval Process)とは
コアツールの1つであるPPAPは「生産部品承認プロセス」と呼ばれ,生産部品承認のための一般的要求事項を規定したものです。
PPAPは国際的な自動車産業の認証制度であるIATF16949において特に重視されており,顧客の工場における新車の生産に用いられる部品について,顧客からその承認を得るために必要な文書・記録や製品及び製造工程の適切性を評価する方法論が規定されています。
すなわち,サプライヤーマネジメントの中核とも言える部品調達のための優れた方法が提示されており,顧客である自動車メーカーからの要求にサプライヤーがどのように応えれば良いかが分かるだけでなく,サプライヤー自身が部品や材料を調達する際に,その品質を確保するために適用できるノウハウが詰まっています。
PPAPの目的
① 顧客の設計文書及び仕様書に示された要求事項のすべてを組織が正しく理解しているかどうかを判定
② 製造プロセスが所定の生産能率における実生産において,これらの要求事項を満たす製品を一貫して製造する能力をもっているかどうかを判定
PPAPの重要性
PPAPは5つのコアツールの中でも契約上,最も重要なものという位置づけになっており,顧客に納入する生産部品を顧客に承認してもらうために,サプライヤーが従わなければならないプロセスであり,また,その承認条件を維持できない場合又は変更したい場合にサプライヤーが従わなければならないルールも含まれています。
なお,PPAPではAPQP,FMEA,MSA,SPCの各参照マニュアルを引用しているため,該当する参照マニュアルについてもきちんと理解,適用することが求められます。
関連書籍
[英] PPAPマニュアル第4版
[日] PPAP第4版スタディガイド
- 【PPAPマニュアル第4版の構成】
- 序文
- 1. 一般
- 2. PPAPプロセス要求事項
- 3. 顧客通知及び顧客提出の要求事項
- 4. 顧客への提出-証拠のレベル
- 5. 部品提出状態
- 6. 記録保管附属書用語集
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